【9月7日 AFP】ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相が5日、イングランド北部ウェークフィールド(Wakefield)の警察学校で長時間にわたって演説していた際に背後で女性の訓練生が気絶して倒れたように見えたにもかかわらず、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)を中心とした演説を続け、非難を浴びている。

 1時間以上演説を続けるジョンソン氏の後ろに立っていた訓練生が苦しそうな様子を見せ始めると、同氏は後ろを振り向き、「大丈夫か?」と尋ねた。その後、再び前を向き、「大丈夫だ。申し訳ない。終わりにした方がよさそうだ」と述べたものの、訓練生が座り込むように倒れたのを見てもさらに演説を続けた。演説を終えると、訓練生は再び立ち上がった。

 ジョンソン氏の行動をめぐり、野党からは怒りの声が上がっている。

 主要野党の労働党で内務報道官を務めるダイアン・アボット(Diane Abbott)氏は、「訓練生たちを立ちっぱなしにして、当然ながら1人が意識を失い倒れたようだ」と批判。「(訓練生が)倒れるのを目にしながら無視した。この出来事で、彼がどういう人物か、警察をどの程度思いやっているかは一目瞭然だ」とジョンソン首相を非難した。(c)AFP