【9月18日 東方新報】中国共産党の建党が宣言された第一回全国代表大会(中共一大会)の跡地で、新記念館の建設が8月31日から始まった。竣工(しゅんこう)・一般開放予定は建党100周年にあたる2021年。場所は、現在の中共一大会跡の歴史的な石庫門(Shikumen)建築(上海市興業路<Xingye Road>76号)のすぐ隣、上海市黄浦区(Huangpu)黄陂南路(Huangpinan Road)・興業路の交差点東側だ。新記念館には新しい展示スペースをおき、党建設の初心と使命のすべてが分かるように、建党物語や建党精神に関する資料・解説を展示する。

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 現在の中共一大会跡にある建物は、上海の伝統的な建築様式の美しい石庫門建築。上海代表だった李漢俊(Li Hanjun)氏の住居だった。1921年7月23日から31日まで、この建物の一階の応接室で長沙(Changsha)代表の毛沢東(Mao Zedong)氏を含む13人の代表と2人のコミンテルン代表が参加し、党綱領作成や役員選出を行い、初代委員長に陳独秀(Chen Duxiu)が選出された。新中国建国後の1952年に革命の聖地として記念館に改修され、1971年に増築された。2000年にフランス租界の街並みを復元したショッピング・レストラン街・新天地(Xintiandi)開発の一部としてさらに整備され、今の形になっている。

 現在の記念館には常設展「偉大なる始まり――中国共産党創建歴史陳列」があり、『共産党宣言(Communist Manifesto)』初版など国家一級文物が展示されている。ここ数年は特に見学者が急増しており、2018年には過去最高の147万人が訪れた。

 新記念館は、石庫門建築を現代建築の手法で復元するという。2021年の建党記念日には、新記念館と史跡である現在の記念館の新旧が融合した形でリニューアルされることになる。(c)東方新報/AFPBB News