【9月6日 AFP】チェコで、4か月近くの間脳死状態にある女性が健康な女児を出産した。医師らが2日、発表した。

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 同国第2の都市ブルノ(Brno)の大学病院の医師らが記者会見で明かしたところによると、女児は先月、妊娠34週目に帝王切開で生まれた。母親の脳死判定から117日後だったという。

 同院の麻酔科長によると、女児の体重は2130グラムあり、「脳死の母親から生まれた中で最も体重が重く、最も成熟度の高い赤ちゃんの一人」だという。

 母親は妊娠16週目だった今年4月、出血を起こして脳死判定を受けた。

 医師らは母親の心臓や肺、腎臓などの器官を人工的に動かし続け、胎児の観察を続けた。

 また、おなかの子に看護師らが「語り掛け」を行い、祖母がおとぎ話を読み聞かせ、療法士が歩行を再現するため母親の脚を動かしていた。

 母親の生命維持装置は、女児の誕生後に停止された。女児のおばで、乳児のいる女性が、この女児にも母乳を与えているという。

 今回と同様にポルトガルでも2016年、脳死の母親が男児を出産した例がある。

 映像は出産前の様子と生まれた赤ちゃん、ブルノの大学病院が撮影・提供。撮影日不明。(c)AFP