【9月6日 AFP】カリブ海(Caribbean Sea)の島国バハマでは5日、強力なハリケーン「ドリアン(Dorian)」の直撃による死者が30人となった。ヒューバート・ミニス(Hubert Minnis)首相が米CNNに語った。

 甚大な被害状況が伝えられる中、バハマ路線を運航する観光客船会社が相次いで支援を発表している。

 年間数千人が利用するバハマ観光路線を50年以上にわたって運航してきた米ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(Royal Caribbean International)は、「腕まくりをして友人を支援する」として、災害救援金100万ドル(約1億700万円)の提供を表明。利用客や従業員にも寄付を呼び掛けるとともに、発電機や飲料水、清掃用具、清潔なシーツ、タオルなどを積み込んだ自社船舶をバハマに向かわせることを明らかにした。

 同社と合弁でバハマ・フリーポート(Freeport)のリゾート開発に携わるメキシコ企業ホリスティカ(Holistica)も別途、10万ドル(約1070万円)を寄付するという。

 一方、米ディズニークルーズライン(Disney Cruise Line)は、親会社ウォルト・ディズニー・カンパニー(Walt Disney Company)を通じて支援金と物資100万ドル超相当の寄付を約束した。

 米カーニバルクルーズライン(Carnival Cruise Line)も、人道支援物資と救援金を客船数隻でバハマの複数の港に運ぶ計画を準備していると発表。グランドバハマ(Grand Bahama)島の造船・観光業界の復興に尽力する方針を示している。

 ドリアンは米東部時間5日夜現在、5段階中「カテゴリー2」の勢力で米ノースカロライナ州とサウスカロライナ州に強風と大雨をもたらし、現地では高潮の危険が高まっている。(c)AFP