【9月3日 AFP】香港政府のトップ林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官は3日、自身の辞任について「考えたこともない」と述べ、辞任の意向を否定した。林鄭氏をめぐっては、辞任して混乱の責任を取りたいと語る同氏の音声をロイター(Reuters)通信が報じていた。

 林鄭氏は3日午前に行われた記者会見で、「ここ3か月、香港を助けるために私と私のチームはとどまらなければならないと何度も自分に言い聞かせた」と述べ、中国政府に辞任を申し出ることについて「考えたこともない」と強調した。

 ロイター通信が報じた音声には、林鄭氏が「行政長官として、このような大混乱を引き起こしたことは許せない」「選択肢があるなら、真っ先に辞任して深く謝罪する」と述べる様子や、香港内の混乱が中国政府の安全保障や統治の問題になってしまったために自分で解決できる余地が「非常に限られている」などと語る様子が録音されていた。

 林鄭氏は録音の流出について「非常に遺憾」だと述べ、自身や香港政府が画策したとの疑惑を否定。また「辞任したいが辞任できないという葛藤は存在しない」と述べた。(c)AFP/Yan ZHAO