【9月2日 東方新報】「21世紀海のシルクロード」建設のハブシティー中国・福建省(Fujian)福州市(Fuzhou)が、中日「一帯一路(Belt and Road)」協力国際モデル区に選ばれ、具体的なプロジェクト建設が始まっている。8月22日に第18回中日地域間交流促進セミナーが福州市で開幕し、杭東(Hang Dong)副市長が開幕あいさつで明らかにした。

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 杭副市長によれば、目下、優遇政策やビジネス環境の整備などに着手しているところだという。 福州は光エレクトロニクス、液晶パネル、自動車などの日本との協力が可能な産業分野が発展しており、多くの日本企業を受け入れられる、ポテンシャルの高い産業区を整備していきたい考えだ。

 具体的には、第一にブルーインダストリーパーク。海外の貿易コンテナ船が入港できる深水港の江陰港(Jiangyin)から8キロの地点にあり、アルミ精密加工・電子材料、AI製造・サービス、臨海機械装備製造産業、海洋生物産業が集中する産業パークだ。

 第二に臨空経済区。福州長楽国際飛行場に隣接した福州濱海新城北翼発展区の重要構成区で、ハイエンド設備製造業や情報サービス、文化イノベーション産業の重点発展区とする。

 第三に環福清区域。これは元洪国際食品産業園を中心とした区域で、長楽国際空港(Changle International Airport)から29キロ、江陰港から40キロの立地にあり、食品産業エコチェーンを重点的に発展させていく。

 第四に福州新区新エネルギー自動車部品産業園。寧徳や羅源湾港区に隣接した場所で、周辺には上海汽車集団(SAIC Motor)寧徳基地、寧徳時代新能源科技(CATL)や羅源湾宝鋼基地などの大企業があり、新エネルギー、新材料の自動車部品産業の重点発展区として期待されている。

 中日地域間交流推進セミナーは、両国政府関係者、民間団体、企業関係者、メディア関係者が参加し、日本の地方自治体と中国地方政府が交流を通じて、経済・社会発展のための政策、ガバナンスを学びあい、情報交換する場として2002年から中国各都市の持ち回りで開催されている。2017年に中国共産党と自民・公明党の中日与党交流協議・第7回会議で、福建省を中日「一帯一路」協力国際モデル区として推進していくことで合意していた。(c)東方新報/AFPBB News