【8月12日 東方新報】中国では、2022年の北京冬季五輪・パラリンピックに向けて急ピッチで準備が進んでいる。中国のインフラ工事会社「中国鉄建」などによると、河北省(Hebei)張家口(Zhangjiakou)会場の交通インフラの要、張家口寧遠空港(Zhangjiakou Ningyuan Airport)の拡張工事のメイン構造がいよいよ完成し、年末には運用に入るという。

 拡張工事は2018年9月から始まり、新しいターミナル、管制塔、宿直班用宿舎など建築面積2.8万平方メートル分が拡張された。さらに滑走路や待機場などが20.5万平方メートルにわたって整備され、総投資額は13億元(約194億円)。新しいターミナルは1800トン以上の鉄鋼構造で、8メートルの高低差がある屋根の1センチの誤差もない精密な溶接が自慢だという。

 この拡張工事によって、ゲートは3か所から14か所に増え、24時間運航の機能も備えた。旅客輸送能力も従来の年間30万人から100万人に増え、さらに長期計画では260万人に増える予定。

 スキージャンプ競技場も年内に竣工(しゅんこう)予定で、ライセンス商品の販売も開始。夏の五輪に使われた国家水泳センターはスケートリンクに改装済みだ。

 また、市民の積極的な参加を呼び掛けており、五輪用に2万7000人、パラリンピック用に1万2000人のボランティアを募集している。特にスキーやスケートなどウインタースポーツの技能や知識を持つ専門ボランティアが求められている。大学生ボランティア、中学生ボランティア、香港・マカオ・台湾からのボランティア、海外華僑ボランティア、国際ボランティアと個別に募集窓口があり、個人がインターネットで申請することも可能。冬季五輪委員会など、関連機関、組織を通じてのボランティア申請も受け付けている。志願者にはスキーなどを含めたさまざまな研修プログラムが用意されている。

 北京冬季五輪は2022年2月4日から20日まで、北京や隣接する河北省で開催される東アジアで4番目、中国では初めての冬季五輪。史上初の夏季・冬季ダブル五輪開催都市の栄誉のために、北京の並々ならぬ意欲がうかがえる。(c)東方新報/AFPBB News