【8月7日 AFP】自転車ロードレース、ツール・ド・ポローニュ(Tour de Pologne 2019)の主催者は、ロット・ソウダル(Lotto Soudal)の期待の若手ビョルグ・ランブレヒト(Bjorg Lambrecht、ベルギー)がレース中の事故で死亡したことを受け、6日の第4ステージをニュートラル扱いとし、走行距離を短縮した。

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 レースディレクターのチェスワフ・ラング(Czeslaw Lang)氏は、「不慣れな、喪に服す一日になった。われわれはきのう、ビョルグ・ランブレヒトの死に際し、きょう何をすべきなのか遅くまで話し合った」とコメントした。

「われわれに必要だったのは、沈思して一呼吸置き、追悼することだった」

 大会の公式サイトには、「主催者や審査委員会、各チームは、ツール・ド・ポローニュの第4ステージをニュートラル扱いにすることで、ビョルグに敬意を払うことを決めた」という発表文が掲載された。「コースは133.7キロメートルに短縮され、最後の周回は1周になる」

 ポーランド南部ヤヴォジュノ(Jaworzno)のスタート地点では、ランブレヒトのチームメートであるロット・ソウダルのライダーたちが黒の喪章を巻き、1分間の黙とうを行うなど感傷的な一幕もあった。

 ロット・ソウダルの選手たちは、前日にランブレヒトが落車したのと同じ距離に差し掛かると走行をやめ、再びランブレヒトを追悼した。

 5日の第3ステージで、22歳のランブレヒトは開始から30キロメートル付近で雨によってコントロールを失うと、コンクリートの橋に衝突した。

 主催者によれば、ランブレヒトの両親はスタート地点まで見送りに来ており、その後はゴールラインの近くで息子の到着を待っていたという。検察は事故の原因について調査を始めている。

 ランブレヒトはベルギーで将来が期待されていたライダーの一人で、2017年にはU-23のリエージュ~バストーニュ~リエージュ(Liege-Bastogne-Liege U23)を制覇。また、同年のツール・ド・ラヴィニール(Tour de l'Avenir)でもエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)に次ぐ2位になると、昨年ロット・ソウダルでプロに転向した。

 今年はクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ(Criterium du Dauphine 2019)で12位に入り、若手選手部門では1位となり、フレッシュ・ワロンヌ(La Fleche Wallonne 2019)で4位、第54回アムステルゴールドレース(54th Amstel Gold Race)で6位という成績を収めていた。(c)AFP