【8月5日 AFP】香港の林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官は5日の記者会見で、民主派デモの参加者らは香港を「破壊」しようとしていると非難し、その目標は「あえて言うならば、香港政府の転覆」だと述べた。香港では同日、大規模なストライキが実施され、交通機関に混乱が生じている。

 親中派の林鄭氏は2か月にわたる民主派デモ、またデモ隊と警察の衝突によって、特別行政区として半自治権を有する香港は「非常に危険な状況」にさらされていると厳しい声で糾弾。

 さらに「特定の要求の名の下に起こっているこのような広範囲に及ぶ混乱、あるいは非協力的な運動は、香港の法と秩序を著しく損ない、われわれ全員が愛し、われわれの多くが共に築いてきたこの街を限りなく非常に危険な状況に追いやっている」と述べた。

 同氏は広範囲に及ぶ混乱と暴力が、香港の住民を「非常に不安な気持ち」にしていると話し、厳重な取り締まりを続けると明言。「香港政府は断固として法と秩序を維持し、信頼回復に努めていく」と述べた。

 また同氏はデモの参加者が現在最もよく使うスローガンを引用し、「周知の通り、デモ隊はおこがましくも『香港を取り戻す、私たちの時代の革命だ』などと主張している。これは国家主権に対する挑戦だ」と述べ、「あえて言うならば、デモ隊は香港政府を転覆し、700万を超す人々のかけがえのない暮らしを完全に破壊しようとしている」と糾弾した。(c)AFP