【8月4日 AFP】フランス・スーパーカップ(Trophee des Champions 2019)は3日、中国・深セン(Shenzhen)で行われ、キリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)が魔法を見せたパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)が2-1でレンヌ(Stade Rennes FC)を退け、今季一つ目のタイトルを獲得した。

 前半に先制を許したPSGは、後半にエムバペのゴールで同点に追いつくと、アンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)の直接FKで逆転勝利を飾った。

 チームを率いるトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は、どちらかというと安心した様子で、「みんな疲れていた」と中国南部の蒸し暑い気候、さらには長距離移動の影響を指摘した。

「新しい選手を加えてチームをつくり直している最中だが、非常に良いプレーだった。勝利は良いご褒美だ。数多くシュートを打ったが、なぜだかゴールに入らなかった。それでもスペースを見つけ、それを良い内容につなげた。良いシーズンのスタートになった」

 昨シーズンのフランス杯(French Cup 2018-19)決勝でPK戦の末にレンヌに敗れ、タイトルを逃したPSGとしては、ある意味で雪辱を果たしたかたちとなった。

 また、昨季はここ7年で6回目のリーグ優勝を果たしたPSGだが、チームが悲願の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)制覇を目指しているのは周知の事実。シーズンは長いが、新シーズンの幕開けを告げるスーパーカップを取れたことで、チームはそこへ向けて幸先の良い滑り出しを飾っている。

 今年の仏スーパーカップは、深セン大運中心(Shenzhen Universiade Sports Centre Stadium)で開催された。その中で、集まった2万5000人以上の観客の視線と注目を独占し、一挙手一投足に歓声があがったエムバペは、前半からキレのあるドリブルで相手に脅威を与えると、57分には味方の折り返しをゴール前できっちり流し込んで同点ゴールを挙げ、スーパースターの面目躍如を果たした。

 これで勢いに乗ったPSGは試合を完全に支配し、ディ・マリアを中心に相手を走らせると、迎えた73分には、奮闘していたディ・マリアが相手GKも動けないFKを決めて逆転に成功した。それでもファンの様子を見れば、この日の主役はエムバペ以外には考えられなかった。(c)AFP