【7月19日 AFP】米大リーグ(MLB)、ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)のノエ・ラミレス(Noe Ramirez)投手が、先日のヒューストン・アストロズ(Houston Astros)戦で相手打者のジェイク・マリスニック(Jake Marisnick)に死球を当てた問題で、17日に3試合の出場停止処分を科された。

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 エンゼルスが7-2で勝利した16日のアストロズ戦で、ラミレスがマリスニックの肩甲骨に速球をぶつけた翌日、MLB機構は同選手に対して出場停止と罰金(金額非公表)の処分を科した。MLBで競技運営の最高責任者を務めるジョー・トーリ(Joe Torre)氏によると、エンゼルスのブラッド・オースマス(Brad Ausmus)監督も1試合の出場停止処分と罰金(金額非公表)を科されたという。

 これに先立ち、アストロズのジェフ・ルーノウ(Jeff Luhnow)ゼネラルマネジャー(GM)は、両軍の間に火種がくすぶっていると思われる中でマリスニックが死球を受けたとして、リーグ側に何らかのアクションを起こすよう求めていた。

 マリスニックは7日に行われたエンゼルス戦で、本塁に生還しようとした際にジョナサン・ルクロイ(Jonathan Lucroy)捕手と激しく衝突し、相手にけがをさせたとして2試合の出場停止処分を受けていた。同選手は現在、処分への異議申し立てを行っている最中で、プロセス終了後に処分に服すとみられている。

 問題の試合以来となる16日のエンゼルス戦で、マリスニックは時速145キロの速球が肩に当たった。これに激怒したアストロズのA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)監督は、ラミレスの投球が報復行為であると主張した。

 審判がラミレスに処分を下さなかったことにも不満を訴えていたヒンチ監督は、問題の試合が終了した後、マリスニックが狙われることをチームは予想しており、エンゼルスが同選手に「自由に球を当てる」ことができる状況だったと語った。

 また「今夜ジェイクに何が起きるか、だれも予想していなかったというのか?」と疑問を投げかけ、「おそらく球界全体がこうなることを予測していただろう。うちの選手が処分を受けたのは意図的な行為によるものではなかったが、相手は狙った投球だった。向こうは彼を狙って投げたのに、警告も退場も受けなかった」と続けた。

 一方のラミレスは、マリスニックに当てるつもりはなかったとしており、「そうしようなんて思ってもいなかった」と主張していた。(c)AFP