【7月15日 AFP】米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は14日、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)が米国内の研究・開発(R&D)部門で大規模な人員削減を計画していると報じた。

 WSJが事情に詳しい匿名の関係者らの話として報じたところによると、人員削減が見込まれるのは、米国内に拠点を置くファーウェイの研究開発子会社「フューチャーウェイ・テクノロジーズ(Futurewei Technologies)」。フューチャーウェイは現在、米国内数か所の研究施設で850人の従業員を抱えているが、数百人が解雇される可能性があるという。

 中国人従業員の中には、雇用を維持しながら中国に帰国し、勤務を続ける選択肢を提示された例もあるもよう。

 米トランプ政権は、ファーウェイと中国政府の関係が国家安全保障上の不安を引き起こしているとして、ファーウェイを制裁対象とし、米政府の許可なく米国製部品を受け取ることが禁止される事業体の一覧「エンティティーリスト(Entity List)」に同社を追加している。

 米政府はファーウェイが直接、中国政府と連携していると非難しているが、中国政府はこれを否定している。

 第5世代(5G)移動通信技術をけん引するファーウェイは、米国での5Gネットワーク展開を禁じられている。トランプ政権は他国の政府にも同様の禁止措置を取るよう働き掛けている。(c)AFP