【7月11日 AFP】男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は10日、「特別」なライバル関係を築いているロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)との新たな一戦に向けて意気込みを口にしながらも、両者が全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)で一度も一戦を交じえる機会がないままになってしまう可能性を残念がった。

 ナダルとフェデラーは、12日に行われるウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)の準決勝で通算40度目の対決に臨む。両者がウィンブルドンで顔を合わせるのは今回が4回目で、2006年と2007年の決勝ではフェデラーが勝利したが、5セットの激闘になった2008年の決勝ではナダルが栄冠に輝いた。

 四大大会(グランドスラム)では他に全仏オープンテニス(French Open)で6回、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)で4回対戦しているが、全米オープンでは一度も激突したことがない。全米ではフェデラーが5回、ナダルが3回もタイトルを獲得しているにもかかわらずだ。

 現在33歳のナダルは、フェデラーとウィンブルドンでしのぎを削ってこられたことを喜びながらも、直接対決の記録に全米オープンが欠けていることは残念だと話している。

「僕たちは多くの好試合をしてきた。ここでは2007年と2008年に素晴らしい決勝を戦ったし、どちらも感動的な試合だった」「個人的には2008年の方が少しだけぐっとくるものがあった。でも自分が2007年の決勝の一部になれて良かったとも思っている」「その後も僕たちは世界中で戦ってきたが、ニューヨークでだけ対戦がない。それが唯一のバッドニュース」

 ナダルはウィンブルドンで2度の優勝経験を誇るが、2012年から2017年にかけてはベスト8以上に進むことができず、グラスコートで力を発揮できない時期が続いた。それでも昨年は、最後は5時間16分の熱戦の末にノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に屈したが、決勝進出にあと一歩のところまで近づいた。

 ナダルは準決勝に向けて「ロジャーとの対戦はいつも特別。このコートで彼と11年ぶりにコートに立てることを楽しみにしている」と話し、「いつも同じことを言っているが、毎回対戦の機会は減っていくが、それでも僕たちはここに立っている。あさってにはまた次のチャンスが待っている」と付け加えた。(c)AFP