【7月8日 AFP】ギリシャで7日、総選挙の投開票が行われ、開票率80%の時点で保守系野党の新民主主義党(ND)が約40%の票を獲得し圧勝が確実となった。首相官邸によると、与党の急進左派連合(SYRIZA)を率いるアレクシス・チプラス(Alexis Tsipras)首相は敗北を認めた。

 チプラス氏は、欧州債務危機に陥った同国で国際債権団による救済後のかじ取りの続投に懸けていたが、実現には至らなかった。首相官邸筋がAFPに語ったところによれば、チプラス氏はNDのキリアコス・ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)党首(51)に電話で勝利を祝福した。

 開票率80%時点の結果によると、ミツォタキス氏のNDが40%近い票を獲得、同氏の得票率はチプラス氏のSYRIZAの31%強を大幅に上回っている。この結果が確定すれば、議会全300議席のうちNDが単独過半数となる158議席を確保、SYRIZAの議席数は86にとどまるとみられる。

 NDは4年以上野党の座に退いていた。NDを率いるミツォタキス氏は米ハーバード大学(Harvard University)卒でマッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)の元コンサルタント。

 警察によると、アテネで少なくとも1つの投票箱が無政府主義者とみられるグループにより盗まれたため、この箱の票は集計されない可能性が高いという。(c)AFP/John HADOULIS