【7月8日 東方新報】中央規律検査委会・国家監察委員会の公式サイトの発表によると、「国際指名手配(レッドノーティス)100人リスト」のうちの一人で、職務犯罪(公務員が職務上の義務に違反する犯罪)の疑いが持たれている劉宝鳳(Liu Baofeng)容疑者が6月29日、18年間の海外逃亡の末に帰国、出頭した上で逮捕された。また、持ち出した公金を自主返納した。

「国際指名手配100人リスト」は、2015年にスタートした海外逃亡汚職犯追跡行動・スカイネット・アクションに合わせてターゲットとして公表された。スカイネット・アクションが展開されてから、すでに59人が逮捕された。

 1966年7月生まれの劉宝鳳容疑者は、かつて華泰証券有限責任公司深圳彩田路証券営業部で経理を担当していたとき、約7000万元(現在のレートで約11億円)の公金などを横領した疑いがある。2001年11月にカナダに逃亡した。同年12月、深圳市人民検察院が立件、捜査を開始し、2002年4月に逮捕状が出ていた。7月には国際刑事警察機構(インターポール、InterpolICPO)を通じて国際指名手配された。2018年1月、監察体制の改革に伴い、この案件は深圳市監察委員会の管轄となり、広東省(Guangdong)逃亡追跡弁公室と合同で捜査していた。

 党中央反腐敗協調小組の国際逃亡犯追跡工作弁公室の責任者によれば、劉宝鳳事件の解決は、中央がいったん捕まえる方針を固めれば、必ず捕まえるという堅い決心を改めて示したものという。さらに大物逃亡職務犯罪容疑者に対する追跡と、金融・公有企業領域での汚職犯逃亡公金持ち出しに対する追跡捜査を強化し、反腐敗闘争の圧倒的な勝利を確固としたものとしていくとした。

 海外逃亡中の容疑者に対しては、逃げ切れるという幻想を捨て、即刻帰国して出頭し、寛大な措置を得るようにと改めて呼び掛けている。(c)東方新報/AFPBB News