【7月5日 AFP】4日に行われたテニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)の男子シングルス2回戦に臨んだニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が、大会第3シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)をめがけたフォアハンドのボディーショットを狙ったと明かした。キリオスは3-6、6-3、6-7(5-7)、6-7(3-7)で、ナダルとの因縁対決に敗れている。

 互いに敵意むき出しとなったセンターコートでの一戦で、気性の激しいキリオスはスポーツマンらしからぬ行為を示したり、審判と激しい口論を展開したりしてコードバイオレーションを取られた。

 キリオスは、プレーのペースが遅いナダルに警告が出されないのは「不満」であると話し、激しい火花が散るような激戦の中での審判の采配は「恥さらし」だと批判した。

 また、第3セットの第8ゲームでは、キリオスが直接ナダルに向けて強烈なフォアハンドを打ち込み、思わずナダルがラケットで防いでにらみ合いになる場面もあった。

 24歳のキリオスは、「狙ったんだ。そう、真っすぐ胸に当ててやろうとね。うまく受けたよな」とすると、「なぜ俺が謝る? 向こうは四大大会(グランドスラム)でいったい何度勝ち、銀行口座にもいったいいくら持っていると思うんだ?」「彼なら胸で打球を受け止めることもできるだろうよ。謝る気なんでさらさらないね」とコメントした。

 一方、通算2度のウィンブルドン制覇を誇るナダルは、打球が高速で向かってきた際に自分の安全を心配したのではなく、ボールがどこかへ飛んでいけば他の人が危ないと考えたという。

「あんなふうにボールを打ったら危ない。自分よりも線審や観客に危険が及ぶ」「あんなふうに打てば、ボールはどこへでも飛んでいってしまう。今回はあたりそうになったが、ボールが(コートの中に)入ったから問題なかった」

「自分はプロだから、こういう打球を防ぐ方法を知っている。だけど、そうでなければ、ボールはそのまま後ろまで飛んでしまう。それが目に当たったりしたら大変だ」 (c)AFP/Dave JAMES