【7月4日 AFP】フィリピンで3日、イメルダ・マルコス(Imelda Marcos)元大統領夫人の90歳の誕生パーティーで出された食事により、約260人が食中毒と思われる症状に見舞われた。

 マニラのスポーツスタジアムで行われたイメルダ夫人の誕生祝いには友人や支持者ら約2500人が集まったが、嘔吐(おうと)する人が続出。救急車で病院に搬送された。

 故フェルディナンド・マルコス(Ferdinand Marcos)元大統領は民主化運動によって1986年に失脚したが、家族は国内で今も多く人から敬愛されており、近年は政界への復帰も果たしていた。

 イメルダ夫人が体調を崩したとの報道はなく、後に家族が謝罪文を発表。病気になった人たちを助け、当局の調査に協力すると表明した。

 イメルダ夫人は昨年11月、マルコス独裁政権時代にスイスの財団を通じて約2億ドル(約220億円)の資産を隠したなどとして有罪判決を受けた。上訴して現在は保釈されているが、有罪となれば数十年間の禁錮刑が科される可能性がある。(c)AFP