【7月4日 AFP】ロシア政府は3日、乗組員14人が死亡した潜水艇火災について、「国家機密」だとして詳細の公表を拒否した。ロシアメディアは、火災が起きたのは原子力潜水艇だったと報じている。

 ロシア国防省は批判に屈してか、最終的に犠牲者の氏名と写真を公表し、死亡した乗組員らは自らの命と引き換えに「仲間と深海潜水艇」を守ったと表明。セルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相は事故の生存者がいると述べたが、具体的な人数は明らかにしなかった。

 ロシア領海内のバレンツ海(Barents Sea)を航行中だった潜水艇で発生した今回の事故では、乗組員らが1日、火災で発生した有毒ガスを吸って死亡したが、事故が公表されたのは2日になってからだった。

 当局は、潜水艇は海軍のために海底調査をしていたと述べ、それ以外の情報はほとんど公表していない。しかしロシアメディアは、潜水艇は最高機密の原子力潜水艇だったと報じている。

 独立系紙ノーバヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)などの報道によると、事故を起こしたのは、非常に深い海域まで到達可能な原子力潜水艇AS-12だった。AS-12については詳細がほとんど知られておらず、公式写真も公開されていない。(c)AFP/Ola Cichowlas