【7月3日 AFP】コンゴ民主共和国のフェリックス・チセケディ(Felix Tshisekedi)大統領は2日、北東部イトゥリ(Ituri)州で起きている殺りくについて、「ジェノサイド(大量虐殺)未遂」だと称した。

 イトゥリ州では武装勢力間の衝突が相次いでおり、6月10日からの1か月足らずで民間人少なくとも160人が死亡、数万人が非難を余儀なくされている。チセケディ氏は、同州で活動する武装勢力を掃討するために「大規模な」軍事作戦の開始を命じた。

 3日間のイトゥリ州訪問を終えたチセケディ氏は、同州ブニア(Bunia)で記者会見を開き、戦闘は「陰謀」との見方を示し、首謀者が誰なのか「真相を突き止める」と誓った。

 「明らかにこれはジェノサイド未遂だと思われる。イトゥリ州(の争い)に火を付けようとしている」と述べた上で、狙いは中央政府に揺さぶりをかけることだとの見解を示した。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、政情不安から30万人以上が家を追われたと発表している。特にドジュグ(Djugu)地区の騒乱を逃れた人々が多いという。

 UNHCRは先月、避難民の急増に強い懸念を示し、牧畜民ヘマ(Hema)人と農耕民レンドゥ(Lendu)人が関与する「複数の攻撃」があったと明らかにした。(c)AFP