【7月3日 AFP】米カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)で2日、イラク派遣中に犯した戦争犯罪で2週間にわたる軍法会議にかけられていた米海軍特殊部隊「シールズ(SEALs)」のエリート隊長に、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の少年兵捕虜殺害について無罪が言い渡された。

 シールズ特殊作戦部隊を率いていたエドワード・ギャラガー(Edward Gallagher)隊長(40)は、イラク市民に対する殺人未遂2件についても無罪となったが、IS戦闘員の遺体のそばでポーズを取って写真撮影を行った罪では有罪となった。

 この罪の最も重い刑罰は禁錮4月だが、軍法会議開廷前に既に9か月勾留されていたため、ギャラガー隊長は放免されることになる。

 この事件は、ギャラガー隊長の小隊の部下が訴え出たことで明るみに出た。ギャラガー隊はイラク北部モスル(Mosul)に派遣され、イラク部隊と共闘してISからのモスル奪還作戦を行っていた。

 勲章を授与されたこともあるギャラガー隊長は米国で英雄視されており、この問題に関する世論は割れていた。

 共和党議員約40人と保守系のFOXニュース(Fox News)は、ギャラガー隊長を擁護。ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は5月、米兵を戦争犯罪で訴追することへの懸念を表明しており、ギャラガー隊長らへの恩赦を検討しているとも報じられた。(c)AFP