【7月1日 AFP】米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は6月30日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権が北朝鮮の「核凍結」で決着を図る可能性があると報じた。この報道に対しジョン・ボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、同大統領を陥れようとする試みだと非難した。

 トランプ大統領は同日、朝鮮半島(Korean Peninsula)を南北に隔てる軍事境界線に沿って設置された非武装地帯(DMZ)を訪れ、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長と面会。北朝鮮の核開発計画について、数週間以内に実務者協議を再開することで合意した。

 同紙の報道は情報の出どころを明かしていないが、政府関係者らは核凍結という考え方が、新たな交渉基盤をつくり出し得るのではないかと考えていると伝えている。

 同紙は核凍結の概念について、「実質的に現状を維持し、北朝鮮を核保有国として黙認する」ものだと説明。トランプ政権内で数週間前から具体化されてきたとしている。

 そうした中、ボルトン大統領補佐官はこの報道を奇妙に思いながら読んだとし、ツイッター(Twitter)に「国家安全保障会議(NSC)のスタッフも私も、『北の核凍結で決着』させるとの希望など、議論したことも聞いたこともない。これは大統領を陥れようとする何者かの非難に値する試みだった」と投稿した。

 米側はこれまで、厳しい対北制裁を解除する条件として、北朝鮮の完全な非核化を要求している。(c)AFP