【6月30日 AFP】米国とアフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は29日、カタールの首都ドーハで7度目の和平協議を開始した。タリバンの報道官が明らかにした。米国側は、9月に予定されるアフガン大統領選前の合意締結に期待を寄せている。

 タリバンのザビウラ・ムジャヒド(Zabiullah Mujahid)報道官はツイッター(Twitter)に、「米代表団とアフガニスタン・イスラム首長国(タリバン時代のアフガンの国号)の交渉団の7度目の協議が、ドーハで始まった」と投稿した。

 和平協議の開始とほぼ同時に、アフガン北部でタリバンによって政府側民兵少なくとも25人が殺害されたとの報道が飛び込んできた。北部バグラン(Baghlan)州ナフリン(Nahrin)地区で29日未明、政府側民兵がタリバンに包囲された兵士らの救出を試みたが、返り討ちに遭ったという。

 和平協議の狙いは、米史上最長となるアフガニスタン戦争の終結だ。合意内容は、米国が17年以上駐留させてきた軍を撤退させる見返りに、タリバンが過激派をかくまわないことを約束するものとなる可能性もある。タリバンは2001年9月11日の米同時多発攻撃の後、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のメンバーをかくまっていた。

 これまでの和平交渉では、テロ対策、外国軍の駐留、アフガン国内各勢力間の対話、恒久的な停戦という四つの問題が議論の中心となってきた。

 米当局者らは先に、今度のアフガン大統領選前の合意締結に期待していると述べていた。アフガン大統領選はこれまでに2回延期され、現在は9月に予定されている。(c)AFP