【6月26日 AFP】2017年の世界のコカイン生産量が前年比25%増の1976トンで過去最高だったことが、26日に発表された国連薬物犯罪事務所(UNODC)の年次報告書で明らかになった。内戦の終結したコロンビアでの生産量が急増したことが、理由の一端にあるという。

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 報告書は、世界生産量の急増は「世界のコカインの70%を生産していると推定されるコロンビアでの増加が要因」だと指摘している。

 コロンビアでは2016年に政府と左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」が和平合意を結び、内戦が終結。コカを栽培していた農家らには別の作物への乗り換えが促され、コロンビア中部の一部ではいったんはコカインの生産が落ち込んだ。

 しかし報告書によるとその後、コカ栽培は再び増加に転じている。これは、以前はFARCが支配していた主に都市部から離れた地域に犯罪組織が入り込み、新たな畑でのコカ栽培が増えているためだという。(c)AFP