【6月25日 AFP】2009年に米歌手マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんが、処方薬の過剰摂取により50歳で亡くなってから25日で10年になる。今年になって再び子どもに対する性的虐待疑惑が取り沙汰されているが、「キング・オブ・ポップ(King of Pop)」の人気はいまだ衰える気配がない。

 米カリフォルニア州ロサンゼルスの「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム(Hollywood Walk of Fame)」にあるジャクソンさんの星形プレートの前では、ひっきりなしに押し寄せる観光客が自撮りにいそしんでいる。付近の土産物店やタトゥー店、ストリート・パフォーマーたちも、ジャクソンさんを売りにした商売に力を入れている。

 米ケーブルテレビ局HBOは3月、ジャクソンさんから子どものときに性的虐待を受けていたという衝撃的な告発を取り上げたドキュメンタリー映画『ネバーランドにさよならを(Leaving Neverland)』を放映した。ジャクソンさんが自身の名声と魅力を利用して少年たちを性的に虐待していたとされるのは、ハリウッドの中心地から車でわずか数時間しか離れていない所にある、自宅兼遊戯施設「ネバーランド(Neverland Ranch)」だった。

 AFPの取材に応じた大半のファンは、このドキュメンタリーのことは知っていると話す。だが「スリラー(Thriller)」をはじめとするさまざまなヒット曲を聴いて育ったファンには、スーパースターを崇拝する気持ちが何よりも強いようだ。

 ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームを訪れていたオランダ人観光客は、「ここに来たのはマイケルのためだ。他の(有名人の)星形とは自撮りしない」と話し、こう続けた。「あのドキュメンタリーで語られていることの一部はかなりきついが、100%本当だとは言えない…私はマイケルのことがただ大好きで、彼のことを愛している。他の人も皆、そうだと思う」