【6月25日 AFP】イングランド・プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)は24日、ラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督が今シーズン限りで退任することになったと発表した。ベニテス監督は2016年3月からチームを率いたが、契約延長の交渉がまとまらず、任期満了となる来週いっぱいでチームを離れることになった。

 ニューカッスルをプレミアリーグに定着させたベニテス監督はファンから高い人気を得ており、今回の決定はマイク・アシュリー(Mike Ashley)オーナーに対する抗議行動にさらに火をつけることになりそうだ。

 ニューカッスルは発表文の中で「ラファエル・ベニテス監督が2019年6月30日に契約満了で退団することになったのを発表するのは残念だ」と記した。

「われわれはラファ(ベニテス監督の愛称)との契約を延長するため、長期間にわたって懸命に努力してきたが、彼と代理人との間で合意には至らなかった」

 就任1年目こそニューカッスルを残留に導けなかったベニテス監督だが、シーズンをフルで指揮した翌年にチームをプレミアリーグに昇格させると、英雄的な地位を築いた。プレミアリーグでの直近2シーズンは10位と13位でフィニッシュしており、余裕をもって残留を決めた。

 しかしベニテス監督は、アシュリーオーナーからのサポートが欠けていることに対する不満を隠しておらず、自身の契約を延長する前に、チーム予算に関する保証を求めていたとされている。

 ビッグクラブの指揮官を歴任してきたベニテス監督は4月、英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対し「私はこれまでどのチームでもタイトルに挑戦しようとしてきたし、われわれはタイトル争いができるチームにならねばならない」と話していた。

「ニューカッスルにいるすべての人がこのチームを応援している。それは大きな力だ。2億ポンド(約272億円)とは言わずとも、あと少しお金をかけてそれを適切に使うことができれば、今7位から12位につけているチームとは渡り合えるかもしれない。しかし、物事を正しく行う必要がある」

 2005年、リバプール(Liverpool FC)に欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)のタイトルをもたらしたベニテス監督には、中国スーパーリーグ(1部)の大連一方(Dalian Yifang)から年俸1200万ポンド(約16億円)のオファーが届いていると報じられている。(c)AFP