【6月24日 AFP】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)は23日、決勝トーナメント1回戦の試合が行われ、イングランドはカメルーンに3-0で勝利し、準々決勝進出を決めた。

 ステフ・ヒュートン(Steph Houghton)とエレン・ホワイト(Ellen White)、アレックス・グリーンウッド(Alex Greenwood)の得点で勝ち上がりを決めたイングランドは、27日の準々決勝でノルウェーと対戦する。それでも、優勝を目指すのであればそのパフォーマンスを大幅に改善させる必要があるだろう。

 しかし、この試合で人々の記憶に最も残るのは、いくつかの判定に不満を募らせ、一時はピッチを離れるような様子を見せたカメルーン選手たちの主審に対する抗議だろう。

 14分にイングランドの先制ゴールが決まった際に不公平感を覚えたカメルーンの選手たちの怒りは、前半アディショナルタイムにホワイトの得点が認められると沸点に達した。

 このゴールは当初オフサイドと判定されたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)から助言を受けたチン・リャン(Liang Qin)主審はこれを得点と認め、スコアは2-0になった。

 カメルーンの選手たちは中国人主審を取り囲み、スタジアムの大型スクリーンに表示されたリプレー映像を指さし、ピッチを後にすると脅しているようだった。

 カメルーンを率いるアラン・ジュムファ(Alain Djeumfa)監督は選手たちにプレー続行を説得したが、テレビカメラのほうを向くと怒りの感情を表に出し、「残念だ。これは何だ?!」と叫んでいる様子だった。

 混乱はさらに続き、後半開始3分にはカメルーンがネットを揺らし1点を返したかに思われたが、再びVAR判定が行われた結果、アジャラ・ヌシュット(Ajara Nchout)の得点はオフサイドによりノーゴールと判定された。

 カメルーンは反撃を続けたがイングランドに及ばず、2大会連続で決勝トーナメント1回戦敗退となり、すべてのアフリカ勢が大会から姿を消した。(c)AFP/Andy SCOTT