【6月15日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦しているフェラーリ(Ferrari)は14日、今季第7戦カナダGP(Canadian Grand Prix 2019)決勝でセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が5秒のペナルティーを科されて今季初勝利を逃したことについて、異議申し立てを行う計画を断念した。

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 しかしながら、フェラーリはこの裁定に関して再審を求める可能性があるとして、広報担当者は「不服申し立ての意向は取り下げるが、裁定について再検討を求める道を模索している」と述べた。

 9日に行われたレースでベッテルはトップでフィニッシュしたものの、処分を受けてメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)に勝利をさらわれた。

 ベッテルは48周目にコースを外れると、芝生を通ってコースに復帰したが、その際に2番手を走行していたハミルトンをウォールの方へ幅寄せし、これがスチュワードに危険な行為と判断されて処分を受けた。

「サーキット上」では勝利を手にしたベッテルだったが、タイムペナルティーを科されて2位降格となり、ハミルトンがカナダGPで歴代1位に並ぶ7度目の優勝を記録した。

 国際自動車連盟(FIA)の規則によれば、レース中の裁定は不服申し立ての対象外であるため、フェラーリが断念することは予想されていた。

 しかしながら、レース後に再審を求める権利は残されており、その場合は問題発生時に競技委員が入手できなかった「重要かつ新しい証拠」を提出しなければならない。正式な再審要求の期限は23日までとなっている。

 総合争いでは、今季5勝目にして3連勝を記録したハミルトンが首位を維持し、チームメートのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)が29ポイント差の2位、ベッテルが3位につけている。(c)AFP