【6月14日 AFP】(更新)イラン外務省は14日、中東のオマーン湾(Gulf of Oman)でタンカー2隻が攻撃を受けた問題で、イランに責任があるとする米国の主張は「事実無根」だと一蹴し、「外交の妨害」を試みていると米政府を非難した。

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 イランのモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相は、ツイッター(Twitter)への投稿で、「事実や状況に基づく根拠の一片すら」ないのに「すぐさまイランに疑いをかけた」と米国を非難。米国のこの行動こそ、「#B_Teamが#PlanB、すなわち外交の妨害と対イラン経済テロの隠蔽(いんぺい)に移行したことを極めて明確に」示しているとして、妨害された外交の例に、日本の安倍晋三(Shinzo Abe)首相のイラン訪問を挙げた。

「B Team」という言葉は、ザリフ氏がジョン・ボルトン(John Bolton)米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)やイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相、サウジアラビアやアラブ首長国連邦といったイラン政府に強硬的な対応をとる人物や国家を指してよく使用する表現だ。

 これに先立ち、アッバス・ムサビ(Abbas Mousavi)外務省報道官は、攻撃の責任はイランにあるとするマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官の見解に「事実無根の非難」だと反論。イランはむしろ、救難信号を発した2隻の「救援」に向かい、乗組員をできるだけ早く「救出した」と、メッセージアプリ「テレグラム(Telegram)」を通じて主張していた。(c)AFP