【6月12日 AFP】タイのプラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)暫定首相(65)が11日、国王の承認を得て第29代首相に正式に就任し、長い時間をかけた民政移管が完了した。

 プラユット氏はワチラロンコン(Maha Vajiralongkorn)国王の勅令が読み上げられた後、「愛と団結、思いやりに基づく統一された社会のため、平安な環境を発展させていく」と述べ、「国民の声を聴き」、君主制を守っていくと誓った。

 元陸軍司令官のプラユット氏は、2014年のクーデターを主導。同国では1932年以降、軍事クーデターが少なくとも十数回繰り返されるなど、激動の政治に軍が深く関与してきた。

 クーデター後初の上院議会は、指名により選出された議員250人が牛耳っており、議員らは首相指名選挙でプラユット氏に加勢し、カリスマ性のある新未来党(Future Forward Party)党首のタナトーン・ジュンルンルアンキット(Thanathorn Juangroongruangkit)氏を抑え込んだ。

 一方の下院でプラユット氏は、かろうじて多数派を形成している。

 映像は、就任式に臨むプラユット氏。タイのテレビ局が撮影、提供。(c)AFP