【6月11日 AFP】米ニューヨーク・マンハッタン(Manhattan)中心部で10日、ヘリコプターが54階建て高層ビル屋上への着陸に失敗して炎上し、1人が死亡した。現場となったビルでは衝撃で建物全体が揺れたという。

 ヘリコプターは市内のヘリポートから離陸後わずか10分ほどで7番街にあるビルに「硬着陸」したとされる。現場周辺には多数の緊急車両が急行した。同市消防当局は1人の死亡を確認。ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)ニューヨーク市長によると、死亡したのはヘリコプターの操縦士とみられ、ビル内や地上でけが人が出たとの情報は今のところない。

 米航空規制当局によると、ヘリコプターに乗っていたのは操縦士1人のみだった。デブラシオ市長は、「これがテロ行為だったことを示す情報は今のところない」と述べた。同市消防当局は、ビル屋上で発生した火災を既に消し止め、現在は漏れ出した燃料に対処していると説明している。

 現場のビル29階で働くネイサン・ハットン(Nathan Hutton)さんはAFPに対し、「ビル全体が動くのを感じた。地震か何かかと思った。その2分後、警報が鳴って、警備員が入ってきて『全員、かばんを持ってドアから出て』と言った」と語った。パニックは起きなかったが、各階の人々が同時に地上へと下りようとしたため、階段を使った避難は「怖かった」という。

 映像前半は米CBSテレビが撮影・提供。後半は現場周辺での捜査・調査活動。10日撮影。(c)AFP