【6月11日 AFP】米国務省は10日、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官が同性愛者の権利を訴えるゲイ・プライド運動を象徴する虹色の旗を米大使館の掲揚ポールに掲げるのを禁止していたことを認めた。この件は報道されて批判を集めていた。

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 キリスト教福音主義者であるポンペオ氏は以前、結婚は男女間の結び付きだとする自身の考えを明らかにした一方、性的指向にかかわらず全ての職員に敬意を払うとも表明していた。

 同省のモーガン・オータガス(Morgan Ortagus)報道官は記者団に対し、「国務長官は大使館の掲揚ポールは米国旗のためだけに使用されるべきだという立場だ」と述べた。

 しかしオータガス報道官は、海外で勤務する米国大使館の職員は、性的少数者(LGBTQ)のコミュニティーを祝福する6月のプライド月間(Pride Month)中は、大使館の敷地内で自由に虹色の旗を飾ることが許可されていると付け加えた。

 今年は1969年6月に米ニューヨークで発生しゲイ・プライド運動の発端となった「ストーンウォールの反乱(Stonewall Uprising)」から50年となる。同性愛者の権利の平等を訴えたバラク・オバマ(Barack Obama)前政権では大使館の掲揚ポールにゲイ・プライドの旗が特に問題視されることなく掲揚されていた。また2015年に連邦最高裁が全米で同性婚を合法化した際には、ホワイトハウス(White House)が虹色にライトアップされた。

 ポンペオ氏の命令に関しては先週NBCニュース(NBC News)が最初に報じ、同性愛者の権利擁護団体は怒りをあらわにしていた。(c)AFP