【6月5日 AFP】コンゴ民主共和国の保健省は3日深夜、同国東部で昨年8月にエボラ出血熱の流行が宣言されて以降のエボラウイルス感染者が、疑い例を含めて2000人を超えたことを明らかにした。このうち3分の2の患者が死亡したという。

 同省によると、全発症者のうち感染が確認された患者は1914人、感染が疑われる患者は94人。死者は1346人で、このうち感染が確認された患者は1252人、感染が疑われる患者は94人だった。一方、回復した患者は539人いる。

 同省は、2000人という節目は超えたものの、事態の全容を見失わないことが重要だと表明した。

 コンゴ民主共和国では、昨年8月1日に北キブ(North Kivu)州でエボラ出血熱の流行が最初に宣言された後、隣のイトゥリ(Ituri)州に感染が拡大。その一方、近隣諸国での感染は報告されていない。

 同国での危機対応の取り組みは、民兵による医療施設への襲撃や、医療チームに対する一部の住民の敵対感情によって妨げられてきた。

 AFPの集計では、これまでに医療従事者5人が死亡。また、国際NGO「オックスファム(Oxfam)」のコリン・ヌドゥ(Corinne N'Daw)コンゴ民主共和国担当ディレクターは、予防接種や死亡した感染者の埋葬といった重要な予防措置に遅れが生じていると述べた。(c)AFP