【6月4日 AFP】ロシア連邦通信・情報技術・マスコミ監督庁(ロスコムナゾール、Roskomnadzor)は3日、人気出会い系アプリ「ティンダー(Tinder)」に対し、治安当局との情報共有を要請していると明らかにした。

 ティンダーは5000万人以上のユーザーを抱える出会い系アプリで、インタラクティブコープ(IAC)を親会社とする米アプリ会社マッチ・グループ(Match Group)が運営している。

 ロシアの警察当局や連邦保安局(FSB)など治安機関と連携するロスコムナゾールは、「必要事項の提示をへて」ティンダーを「情報流通組織」と呼ばれるリストに登録したと発表した。

 このリストに登録された企業は、ロシア国内のユーザーのデータを半年間保存し、警察当局の要請があった場合にはいかなる情報も引き渡すことが法律で義務付けられている。このデータには、ユーザー同士でやり取りしたメッセージの内容も含まれる。企業が要請に従わなかった場合、当局はそのサイトへのアクセスを遮断することができる。

 ティンダーの広報担当者は、ロスコムナゾールからのリスト登録申請を受け、「現時点では協力企業として登録されている」と発表。「しかし、今回の登録は、いかなるユーザー情報や個人情報についてもロシア規制当局と共有するものでは決してなく、ロシア政府にはいかなるデータも渡していない」と説明している。(c)AFP