【6月1日 AFP】ナイジェリアで5月31日、管理していた1000万円近い政府資金が謎のヘビにのみ込まれたと主張していた公務員の女が、詐欺罪で起訴された。汚職対策当局が発表した。

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 経済金融犯罪委員会(EFCC)によると、同国中部ベヌエ(Benue)州政府の教育課で会計を担当していた女が、共に起訴された5人と首都アブジャの裁判所に出廷した。

 女を含むこのグループは、女の勤務していた大学入学許可委員会(JAMB)で多額の資金がなくなった事件をめぐって昨年実施された捜査により、逮捕されていた。

 このグループは、願書の販売代金として送られてきた3500万ナイラ(約1050万円)を盗んだとして、8件の罪状で起訴された。

 EFCCはこの女について、「謎のヘビが現金約3500万ナイラをのみ込んだとの異様な主張を展開し、悪名をとどろかせた」と説明している。

 グループのメンバーのうち3人は無罪を主張しており、他のメンバーはまだ罪状認否を行っていない。またメンバーらは保釈審問の結果が出るまで勾留されるという。

 今回の公判の数日前、同国ではムハマドゥ・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領が2期目の就任宣誓を行い、同国をむしばむ汚職の取り締まりを続けていくと誓っていた。

 ナイジェリアの紙幣の最高額面は1000ナイラ(約300円)で、行方不明になった現金は複数の麻袋に詰められる程の量におよぶ。

 また捜査当局はヘビを見つけられていないという。(c)AFP