【5月31日 AFP】スカート着用で化粧して出社した女性従業員には、特別手当を支給──ロシアの企業が、新たに導入した制度をめぐって非難を浴びている。

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 ロシア西部タタルスタン(Tatarstan)共和国に本社を置くアルミニウム製造会社タトプロフがソーシャルメディアで発表した新制度は、スカートをはいて化粧をし、髪をアップにまとめるなど、条件を満たして出社した女性従業員には1日につき100ルーブル(約170円)の追加手当を支給するというもの。

 会社側は女性従業員らに対し、自分の写真を提出して特別手当を受け取るよう呼び掛けている。「女性らしさのマラソン」と題されたこの取り組みは、6月末まで約1か月間実施される予定。

 インターネット上では取り組みを冷笑する声が相次ぎ、「暗黒時代」の産物だとの批判や、経営陣が化粧すればいいとあざける投稿もみられた。

 だが、タトプロフ側は、職場が「活気づく」制度だと導入を擁護している。

 広報の女性社員は29日、ラジオ局ガバリート・モスクバ(Govorit Moskva)の取材に、7割が男性の社内で「チームをまとめ元気づける素晴らしい方法」だと説明。「この取り組みにより、わが社の女性従業員たちの意識が高まり、スカートやワンピースを選ぶときに自分の女性らしさや魅力を感じられるようになればいい」と語った。

 なお、この広報担当者によれば、女性従業員は引き続きズボンをはいても構わないという。(c)AFP