【5月24日 Xinhua News】第3回世界知能(スマート)大会の閉幕式で中国次世代人工知能(AI)発展戦略研究院が発表したリポートによると、中国AIの学術環境はAI産業発展の重要な下支えになりつつある。

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 リポートによると、中国では今年2月28日現在、AI大学(学内にAI分野の二級学院または研究院を設置した大学)94校と大学以外の研究機関75機関がAIの基礎研究、技術開発、人材育成を展開している。2018年に設立された大学のAI学院・研究院は40校にのぼった。

 「AI産業の発展に伴い、中国の学術界はAI学術環境の構築を通じて産業界との共同革新を図り、AIの産業化と産業のスマート化を進めている」と中国次世代AI発展戦略研究院の劉剛(Liu Gang)チーフエコノミストは指摘した。

 リポートによると、中国AI産業は需要によってけん引されている。調査対象の中国AI企業745社のうち、基盤分野の企業は2.8%、技術分野の企業は22%にとどまり、応用分野の企業は75.2%にのぼる。応用分野は幅広く、スマート製造、フィンテック、ニューリテール(新小売)、スマート警備など18分野に及ぶ。

 「応用志向の大量の学術研究が企業の発展を下支えしている」と劉氏。中国最大の学術データベース「中国知網(CNKI)」で「AI」と「ロボット」の二つのキーワードで検索すると、中国のAI大学94校が2018年に発表したAI分野の学術論文が1万9374本にのぼることが分かったという。(c)Xinhua News/AFPBB News