【5月20日 AFP】駐中国米大使のテリー・ブランスタッド(Terry Branstad)氏が、米大使として4年ぶりにチベットを訪問していることが分かった。米大使館が20日、明らかにした。

 今回の訪問の2か月前、米国務省は中国政府が「組織的に」米外交官やジャーナリスト、観光客のチベットへの立ち入りを制限していると指摘していた。

 大使館の広報担当者は電子メールでAFPに対し、ブランスタッド大使は19~25日に青海(Qinghai)省、および隣接するチベット自治区(Tibet Autonomous Region)を訪問予定だと明らかにした。また、「今回の訪問は、宗教的自由やチベット文化・言語の保存に対する規制について、長年の懸念を提起するべく、同大使が地元の指導層と関わりを持つ機会となる」とコメントしている。

 ブランスタッド大使は複数の公式会談に臨むほか、学校への訪問や宗教・文化遺産となっている施設も視察する予定。

 同氏の前任者、マックス・ボーカス(Max Baucus)氏が最後にチベットを訪問したのは2015年5月だった。

 国務省が3月に発表した報告書によると、昨年チベット訪問を申請した米国人9人中、ブランスタッド大使を含む5人が拒否されたという。この報告書について中国政府は、「偏見で満ちている」と一蹴した。(c)AFP