【5月19日 AFP】】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の政策に抗議する「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」運動のデモが18日、開始から半年の節目を迎えた。ただ、政府が集計したデモ参加者数は、減少傾向に歯止めがかからなかった。

 この日はパリなど複数の都市で27週目となるデモ行進が行われた。内務省の集計によると、この日の参加者数はパリで1600人、仏全土で1万5500人。再び前週(1万8600人)を下回り、デモが次第に縮小していることが示された。

 一方、政府発表の参加者数を一貫して無視してきたデモ主催者側は、18日の参加者数についても仏全土で4万1000人とする独自集計を公表した。しかしマクロン政権にとって最大の試練の一つとなった昨年11月17日の全国デモには約28万人が参加。黄ベスト運動の初期からは間違いなく参加者数が減少した。それでもこの日の参加者らの多くは、今後もデモの継続への決意を示していた。

 17日にマクロン大統領は、黄ベスト運動が提起した問題に自身が応えてきたと思うと述べ、政治的になすべきことはもうないとの認識を示した。また、フランスがどう統治されるべきかについて別の考えがあるなら選挙に立候補すれば良いと語った上で、「民主主義は土曜の午後には実行されていない」と付け加えた。

 来週行われる欧州議会選には、黄ベスト運動の活動家が多数立候補している。(c)AFP