【5月25日 Xinhua News】中国科学院蘇州ナノテク・ナノバイオニクス研究所の張学同(Zhang Xuetong)研究員のチームはこのほど、ドイツの科学者と協力し、高い可とう性を持つ窒化ホウ素ナノベルトエアロゲルを新たに開発した。これはマイナス196度~プラス1000度の広い範囲で使用でき、圧縮やねじりなどを加えても柔軟な可とう性を保つことができる。研究成果はこのほど、国際的科学誌「Advanced Functional Materials」に掲載された。

 研究によると、このエアロゲルは多層の窒化ホウ素超薄ナノシートで構成され、密度はわずか15ミリグラム毎立方センチメートル。超軽量で熱絶縁性に優れ、吸着能力が高いなどの特徴がある。また、圧縮やねじり、曲げ、せん断などの力を繰り返し加えても構造が破壊されず、速やかに元の形状に戻る。

 マイナス196度の液体窒素に浸しても圧縮反発特性は変化せず、アルコールランプの炎や1000度の管状炉に入れても可とう性を安定的に維持し、さまざまな負荷の衝撃にも耐えられる。

 張氏は「この超可とう性窒化ホウ素エアロゲルは今後、航空・宇宙や放射線防護、熱防護などのハイテク分野で実用化が期待できる」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News