【5月16日 AFP】米国とイランの間で緊張が高まる中、ドイツとオランダは15日、イラクで行っている現地の兵士の訓練任務を中止すると発表した。

 ドイツ国防省のイェンス・フロスドルフ(Jens Flosdorff)報道官は、「ドイツ軍は訓練をいったん中止した」と述べた。現在、周辺地域で活動する兵士らは「一般的に厳戒態勢にあり、危険を意識している」という。一方で、数日後に訓練が再開される可能性もあるとし、現時点では「具体的な脅威はない」と述べた。

 ドイツ軍はイラクに兵士約160人を派遣しており、うち60人が首都バグダッド北方のタージ(Taji)基地に、残る100人がイラク北部にあるクルド人自治区の中心都市アルビル(Arbil)に駐留している。

 またオランダ通信(ANP)によると、ドイツの発表とは別にオランダ国防省も「脅威」があるため、イラクでの兵士の訓練を一時的に取りやめると発表した。

 イラクでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討作戦を行っている米主導の有志連合に参加するオランダ軍は、兵士約50人以上をアルビルに派遣し、現地のクルド人部隊に訓練を提供している。(c)AFP