【5月14日 AFP】キリスト教の祝日イースター(Easter、復活祭)に起きた連続爆発事件後、反イスラム暴動が続いているスリランカで、一連の暴動で最初の死者が出た。同国では13日夜、首都北方の3県に暴動が広まったことを受け、全土で夜間外出禁止令が出された。

 警察当局者によると、死亡したのは45歳のイスラム教徒の男性。北西部(North-Western)州プッタラム(Puttalam)県で12日に始まった暴動のさなかに「鋭利な武器」で襲われ、県内の病院に収容されたが間もなく死亡した。

 この当局者はAFPに対し、被害者は自身の木工作業場で暴徒らに攻撃されたと説明。「暴動による最初の死者だ」と述べた。

 ラニル・ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)首相は、素性不明の集団が地域住民間の暴力を引き起こし、国の安定を損なうことを防ぐため、夜間外出禁止令が出されたと発表した。

 北西部州では12、13両日、キリスト教徒主導の暴動によってイスラム教徒が所有する店舗、自動車、礼拝所(モスク)が放火される事件が発生。事態を受け、住民に外出を控えるよう指示が出ている。

 一連の襲撃は、イスラム教の断食月(ラマダン)の最中に起こった。(c)AFP/Amal JAYASINGHE