【5月11日 AFP】フランスとインドの海軍は10日、インド西部ゴア(Goa)沖のインド洋で合同軍事演習を実施した。演習には、仏海軍の原子力空母「シャルル・ドゴール(Charles de Gaulle)」をはじめ、両軍の戦艦や潜水艦計12隻が参加。仏当局によると、2001年に海軍が合同軍事演習を開始して以来、最大規模だったという。

 経済大国として影響力を拡大し、南シナ海(South China Sea)の係争海域で領有権を主張して緊張を高める中国に、フランスとインドは神経をとがらせている。

 合同軍事演習で仏艦隊を指揮するオリビエ・ルバ(Olivier Lebas)司令官は、「われわれは、特に国際貿易において戦略的かつ巨大な意味合いを持つ海域に、安定をもたらすことができると考えている」と述べた。

 中国は広域経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」を通じてインド洋航路に戦艦や潜水艦を派遣したり、商業インフラ施設の大規模工事を推進したりするなど存在感を強めている。これまでインド洋で大きな影響力を維持してきたインドは、同構想に強く反対している。(c)AFP