【5月10日 AFP】スパイ? 遠方からの訪問者? 逃亡者? ──不審なハーネスを装着したシロイルカ(ベルーガ)が4月26日、ノルウェー最北端のフィンマルク(Finnmark)県沿岸の北極海に現れ、地元の人たちの想像をかき立てている。漁師らに発見されてから1週間以上たったものの、シロイルカがどこから来たのかは分かっていない。

 シロイルカが着けていたハーネスは明らかに人が作ったもので、カメラ搭載用と思われる装置があったほか、プラスチックの留め具には「(ロシアの)サンクトペテルブルク(St. Petersburg)備品」と書かれていた。ハーネスはその後、取り外された。

 発見者の一人であるノルウェーの漁業総局の海洋生物学者、ヨルゲン・リー・ウィグ(Jorgen Ree Wiig)氏はAFPの取材に対して3日、シロイルカは隣国のロシアの囲いから逃げ出してやって来たと考えられるとし、「人間の近くにいてもとてもおとなしく、しかも慣れているようで、顔を出してボートに近づいてくる」と話した。

 映像はウィグ氏が4月26日に撮影・提供。(c)AFP