【5月9日 AFP】バドミントン男子、元世界ランキング1位のリー・チョンウェイ(Chong Wei Lee、マレーシア)が、がんによる長期離脱でランキングを落としたことで、8月に行われる第25回世界バドミントン選手権大会(TOTAL BWF World Championships 2019)に出場しないことが分かった。マレーシアバドミントン協会(BAM)の関係者が8日に明かした。

 これにより、世界選手権で初優勝するチャンスを逃したリーは、可能性が低くなりつつある東京五輪出場がさらに厳しいものになった。

 BAMのミシェル・チャイ(Michelle Chai)ゼネラルマネジャー(GM)は、「リー・チョンウェイは世界選手権に出場しない。現状では出場資格を満たしていない」と話した。

 各国は今大会に世界トップ150の選手を最大2人出場させることができ、現在マレーシアでは、リー・ジージャ(Lee Zii Jia)とダレン・リュウ(Daren Liew)の2人が世界113位のリーより上の順位につけている。BAMのノルザ・ザカリア(Norza Zakaria)会長は、4月末に発表されたランキングを基準に選手を派遣すると述べている。

 五輪で三つの銀メダルを獲得した36歳のリーは、初期の鼻のがんと診断された昨年7月から実戦を離れており、台湾で治療を受けていたが、引退する道は選ばず今年1月に練習を再開させていた。

 復帰を予定していた3月の全英オープン(YONEX All England Open Badminton Championships 2019)と4月のマレーシア・オープン(CELCOM AXIATA Malaysia Open 2019)を欠場したリーは、今月中国で行われる男女混合の国別対抗戦スディルマンカップ(2019 Sudirman Cup)も欠場する見通しとなっている。(c)AFP