【5月8日 AFP】アフリカ南東部マラウイで、密猟の取り締まりに当たっていた英兵1人が、ゾウに襲われて死亡した。英国防省が7日、明らかにした。

 亡くなったのはマシュー・タルボット(Mathew Talbot)さん。同省報道官はAFPに対し、タルボットさんは5日にリウォンデ国立公園(Liwonde National Park)をパトロールしていた際にゾウに襲われ、死亡したと明かした。

 マラウイ国立公園野生生物局(DNPW)の局長によると、「英兵2人とマラウイの自然保護官(レンジャー)3人が定期巡回に出たところ、ゾウ3頭に遭遇した」「そのうちの1頭が突進してきて、同班は走って逃げようとした」という。

 ゾウは木に登ったタルボットさんを引きずり落として踏みつぶしたとされ、仲間が蘇生を試みたが、タルボットさんは病院に着く前に亡くなったという。

 ペニー・モーダント(Penny Mordaunt)英国防相は今回の痛ましい事故を受けて、「世界で最も絶滅の危機にひんしている動物の保護に当たる際に、わが軍が直面する危険性を再認識した」との声明を出した。

 面積530平方キロの同園には、突撃銃を携行した密猟団が頻繁に出没。レンジャーを護衛するため、武装した英軍部隊が駐留している。(c)AFP