【5月7日 AFP】フィンランド北部で開かれた北極評議会(AC)の会合で7日、閉幕時に出されることが通例となっている共同宣言をめぐり、米国が気候変動への言及を拒否したため発表が見送られたと、出席者らが明らかにした。

 カナダ、デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、ロシア、スウェーデン、米国が加盟するACの11回目の閣僚会合の冒頭で、議長を務めたティモ・ソイニ(Timo Soini)フィンランド外相は予定していた議題を変更し、会合の最後に出される共同宣言を閣僚声明に差し替えると発表した。ただ理由などは説明しなかった。

 複数の情報筋によると、米国が宣言の中で気候変動に言及することを拒否し、全加盟国の合意がそろわなかったためだという。

 1996年に初会合を行ったACの閣僚会合は隔年で開催されているが、共同宣言が出されなかったのは今回が初めて。(c)AFP