【5月4日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で3日、同地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の戦闘員2人を含むパレスチナ人4人がイスラエル軍の攻撃によって死亡した。ガザ保健省が明らかにした。イスラエル側は、ガザとの境界地域で兵士2人が撃たれて負傷したことへの報復として空爆を実施したと主張している。

 ガザ保健省によると、パレスチナ人2人は境界沿いで発生した衝突のさなかに銃で撃たれて死亡し、ハマスの戦闘員2人はイスラエル軍の空爆で死亡した。

 イスラエル軍は、今回の空爆は、境界地域での銃撃でイスラエル兵2人が負傷したことへの報復として実施したと述べている。軍によると、兵士らは、新たに行われたイスラエルへのデモの間に撃たれて負傷。1人は中程度の負傷、もう1人は軽傷だった。

 軍の報道官によると、同日のデモにはパレスチナ人約5200人が参加していた。

 ガザ地区とイスラエルとの境界沿いでは1年以上にわたり、パレスチナ人がイスラエルに対してガザの封鎖緩和を求めるデモを行っており、暴力的な衝突に発展することも少なくない。

 昨年3月のデモ開始以来、ガザ地区でイスラエル軍に殺害されたパレスチナ人は少なくとも246人に上り、大多数は境界沿いで死亡している。一方、同時期のイスラエル兵の死者は2人となっている。(c)AFP