【5月2日 AFP】標高8848メートルを誇る世界最高峰エベレスト(Mount Everest)で、世界一標高の高いごみためと化した山を清掃するという野心的なプランの下、専門チームが2週間で3トンのごみを収集した。当局が1日、明らかにした。

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 数十年前から商業登山が盛んになったエベレストは、高額費用を支払いながら、ごみを残していくことに無頓着な登山者が増加。蛍光色のテント、捨てられた登山用具、使い切ったガス缶、時には排せつ物が山頂へと続く登山ルート上に散乱している。

 先月から春の登山シーズンに入る中、ネパール政府は、1か月半以内でごみ10トンの回収を目標に、14人のメンバーからなるチームをエベレストへ派遣。清掃チームは、エベレスト登頂に向けて準備と順応にいそしむ登山家らが集まるベースキャンプとその周辺地域から、廃棄された登山道具、空き缶、ボトル、プラスチックごみなど3トンを回収した。

 同国観光局のダンドゥ・ラジ・ギミレ(Dandu Raj Ghimire)局長は「清掃活動に携わるチームは始動したばかりで、メンバーはさらに多くのごみを収集するため、より高度にあるキャンプ地へと向かっている」と話した。

 収集したごみの3分の1はリサイクルのため、軍用ヘリコプターによって首都カトマンズに運ばれた一方、自然に分解可能な残りのごみは、適切に処分するために近隣のオカルドゥンガ(Okhaldhunga)郡に移送された。

 現在、高度6400メートルに位置するキャンプ2でメンバー8人が清掃に当たる一方、3人から成るチームが交代で7950メートルのキャンプ4へ登り、雪に覆われた斜面で15日間ごみ収集を行うという。(c)AFP