【5月2日 AFP】インド北東部アッサム(Assam)州グワハティ(Guwahati)で先月30日、野生の雄のゾウが街中に出現する騒動があった。ゾウは混雑した通りや、写真を撮る見物人らの間を徘徊(はいかい)した後、麻酔剤を使い捕獲され、野生動物保護区に戻された。当局が明らかにした。

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 インドではこのところ、都市部の拡大が進み、ゾウやヒョウなどの野生動物が市街地に入り込む危険な出来事が増えている。グワハティに出現したゾウは、付近の野生動物保護区から市内の幹線道路へと迷い込んだ。

 ゾウは市中心部に入り数台の車を押したが、大きな被害をもたらすことはなかった。森林管理当局職員や警察官らは安全な距離を保ちながらゾウを追跡。現場では車を止めて携帯電話で写真を撮る人が相次いだため、大渋滞が発生した。

 ゾウは大きな牙を持ち、体重は数トン、年齢は11歳前後とみられている。アッサム州森林当局の責任者は、ゾウは車や見物人に囲まれていたため、麻酔の使用は困難だったと説明。ゾウを動揺させないよう細心の注意を払ったため、被害を阻止できたと述べた。

 動物園職員によると、ゾウは30日午後10時30分ごろに麻酔で捕獲され、アッサム州立動物園に搬送された後、翌朝にグワハティ付近の野生動物保護区に放たれた。(c)AFP