【4月30日 AFP】中国の裁判所は30日、覚醒剤を密売した罪でカナダ人の被告に死刑を言い渡した。カナダと中国間の外交関係が悪化する中、中国でカナダ人が死刑判決を受けたのは、今年1月に続きこれが2回目。

【図説】世界の死刑執行数、過去10年で最低水準 人権団体が報告書

 広東(Guangdong)省江門(Jiangmen)市の中級人民法院(地裁)によると、カナダ人のファン・ウェイ(Fan Wei)被告は2012年7月から11月にかけて台山(Taishan)市で、米国人1人とメキシコ人4人を含む10人と共に国際的な麻薬取引組織に加わり、覚せい剤のメタンフェタミン63.38キロなどを製造・販売。主犯格であるファン被告と中国人1人に死刑を言い渡したとしている。

 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)の孟晩舟(Meng Wanzhou)最高財務責任者(CFO)が、米当局の要請に基づき対イラン制裁に違反した容疑でバンクーバー(Vancouver)で逮捕されたことに対し、中国側は激しく反発。中加関係の冷え込みが続く中、中国裁判所がカナダ人に下した再度の死刑判決となった。(c)AFP